2015/08/16

3.べきこん?

まず、ベトコンではありません



べきこん(冪根)

平方根というのは聞いたことがあるかもしれません。


↓これ

ルート2とかいいます。
1.41421356...

むかし、「一夜一夜に人見頃」とか習いませんでしたか?






xを2回かけたら2になるxはなんでしょうか?という意味。
これをルート(√)で表現します。
電卓でもルートボタンがあるものもありますので、それで計算します。


では、これが5回掛けた場合(5乗)はどうするか?

こう書きます





左上に5という数字が入ります。これが「べき根」です。

つまり、






これは電卓では無理です。
関数電卓やExcelじゃないと出てきません。

ただ、Excelでもちょっと工夫が必要です
これだけ抑えておきましょう。

5乗根は1/5乗と同じです。



これさえ抑えれば簡単。Excelでは =2^(1/5) と入れます。



これはどこで使うかというと、年平均成長率(CAGR)とか金利の計算をする時に使います。

例えば、

10年後に100万円を作るとする。今手元に10万円しかない。運用するとすると利回りは何%必要?

という奴です。

こういう時にいきなり数式を考えると、樹海にはまります。

なので、順番に考えてみましょう。

「利回り+100%」をx%とします
(利回りが5%だとすると、105%という意味です。計算しやすくするためにそうします。)

そうするとこんな式になります。





で、これをxの十乗だけ残して、10万円を右に移します。
これを数学が得意な人は「右辺に移項する」といいます(笑)







で、右側(右辺)は簡単ですね。10です。
いや、左は%ですから、100かけて1000%!です

で、これを戻すと




これをExcelで計算してみましょう。









Enterキーを押すと








出ました。

1.995ということは199.5%。

んで、さっき100%を足していましたから、199.5%-100%で99.5%になります。

つまり、10年後に10倍にするためには、毎年利回りを99.5%必要になるということ。


これを10乗根せずに10で割ると、100%になってしまいます。
(つまり実態よりも大きな数字が出てしまう。これが複利計算の落とし穴)

とはいいつつも利回り99.5%も100%も変わらないじゃんと思うかもしれませんが、
その通り(笑)

FXするかジャンク債を買うか、好きにしてください(笑)


でも、仕事となると結構大きな数字を使うことが多いので、このコンマ数%が大きな違いを生んだりしますので注意が必要です。



ちなみに「べき乗根」とも言うらしいですが、これは誤用らしいですね。
Microsoft Officeの数式ツールを見たら「べき乗根」って書いてました。

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